2024年09月23日

開放型とキュービクルの違いとは?受変電設備の特徴をご紹介

開放型とキュービクルの違いとは?受変電設備の特徴をご紹介

受変電設備を設置する際に、開放型にするかキュービクル型にするか迷う方は多いでしょう。どちらもメリット・デメリットがあり、一概に決められません。どちらのタイプを設置するか選択するには、両方の特徴を知る必要があります。

ここでは受電設備の開放型とキュービクル型の違いや特徴について、詳しくご紹介します。

開放型とキュービクル型の違いとは?

受変電設備は、工場やビルなどに設置されていることが多い設備です。開放型とキュービクル型の2種類があり、それぞれ特徴は異なります。

開放型受変電設備の特徴

開放型受変電設備は、フレームパイプの中に受電盤や変圧器などが組み込まれた、屋根や建物でおおわれていない受変電設備のことです。電力会社や電気鉄道会社など、電力を大量に使う施設が採用している傾向です。機器の入れ替えなどメンテナンスのしやすさがメリットで、増設も簡単に行えます。しかし設置するには広い面積が必要であるほか、直射日光を受けるなど環境面の問題があります。

キュービクル型受変電設備

キュービクル式受変電装置は、受電盤や変圧器などが、金属製の箱の中に収められている受電設備のことです。マンションや病院など、日常的に目にする施設が採用していることの多いため、目にする機会が多いでしょう。

金属の箱でおおわれているため、直射日光の影響を受けにくく、省スペースで設置できます。ただし開放型よりも熱がこもりやすく、扉の開閉をするなど機器の入れ替えが面倒です。

近年はキュービクル型が主流

15年ほど前までは、開放型受変電設備が多く採用されていたものの、キュービクル型受変電設備が主流です。開放型は環境要因による故障が起こりやすいほか、設置コストも高くなります。

キュービクル型は変圧器や受電盤などに直射日光も当たらず、故障のリスクも少ないでしょう。そのため、キュービクル型の人気が高まっています。

受変電設備を設置するのに必要な手続き

キュービクル型・開放型を問わず、受変電設備を設置するには手続きが必要です。

保安規程の制定・届け出

受変電設備を設置の際は、国に届け出る必要があります。キュービクルの工事については、電気事業法により定められています。受変電設備の設置者が、自己責任において保安規程を作成しなければなりません。

電気主任技術者の選任・届け出

受変電設備を設置する際は、設備の維持・運用の保安監督者として、電気主任技術者を選任する必要があります。産業保安監督部長に届け出るのが決まりです。

義務を怠ると罰せられる

適切な手続きを行わなかった場合、法的に罰せられることもあるので注意が必要です。電気主任技術者を雇い入れるのが難しい場合は、外部に委託できます。

受変電設備を設置するメリット

受変電設備を設置するメリットは、次の3つがあげられます。

電気料金を安く抑えられる

受変電設備を設置するメリットは、電気代が安く抑えられることです。受変電設備を設置すると、電力会社の変圧器を通さず、自社で電気を管理できます。高圧電力は低圧電力よりも電気料金単価が安く設定されているため、電気料金を抑えられるのです。

安全性が高くメンテナンスは簡単

キュービクル型の受変電設備は、金属製の箱に機器を収納しています。そのため充電部などが保護され、小動物などの侵入を防げるでしょう。感電・停電などの発生を防止し、安全に稼働させられます。

また屋外に設置しても、直射日光や風雨の影響を受けにくいため、トラブルが少ないでしょう。開放形に比べて風や雨・直射日光の影響を受けにくく、耐環境性にも優れています。箱の中に機能が組み込まれているので、メンテナンスも簡単です。

電力の効率的な利用

受変電設備を設置すると、電力は適切に変換・分配されます。効率的な変換と分配により、電力損失が最小限に抑えられ、エネルギーの効率的な利用が可能となるでしょう。

過電流や過電圧の保護

受変電設備は、過電流や過電圧から建物や設備を保護する機能があります。これにより、異常な電流や電圧が装置や機器に与える損傷を防げます。

まとめ

受変電設備には、開放型とキュービクル型の2種類があり、近年はキュービクル型の方が主流です。大きな違いは、機器の密閉性です。開放型は機器が外部に露出しているのに対し、キュービクル型は箱の中に組み込まれています。そのためキュービクル型は環境的な影響を受けにくいのが特徴です。感電や漏電のリスクを減らし、安全に受変電設備を使用したい場合は、キュービクル型を設置するのがよいでしょう。

「株式会社東葉テクノ」は千葉県千葉市を拠点として、電気工事サービスを提供しております。受変電設備の設置やメンテナンスなども承っており、専門資格をもつ作業員が責任をもって施工いたします。電気土木工事や電気設備工事も行っておりますので、電気のトラブルならお任せください。

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