電気設備安全点検は屋外のみでも可能？流れや注意点を解説

電気設備安全とは、4年に一度の実施が義務付けられている点検のことです。電気保安協会から案内の手紙が届き、本当に必要なのかと思う人も多いでしょう。屋内の点検も必要と書かれているので、屋内に業者の人をあげることに抵抗があるかもしれません。

そこで今回は、電気設備安全点検において、屋外のみでも可能なのか解説します。さらになぜ4年に一度の点検が義務付けられているのかという疑問について、解説していきます。

電気設備安全点検は屋外のみでも可能なのか？

電気設備安全点検は、屋外のみの点検でも可能なのでしょうか。まず電気設備安全点検はどのような場合に可能なのか、なぜ屋内点検をする必要があるのか解説していきましょう。また点検する場所などを含め、詳しい事項についても説明していきます。

屋外点検のみでも可能な例もある

電気設備安全は、屋外のみでも可能な場合もあります。コロナ禍で人を家に入れることに抵抗を感じる人が増え、屋内点検は希望する方のみで屋外点検のみで終わるという方法の点検が可能になりました。

屋外にあるメーター付近の配線状況・漏電の有無を測定し、異常がある場合は屋内の点検を実施することになる流れです。また日付を指定されているもののどうしても都合が悪い場合や、ポストに投函されている手紙に気づかず、留守をしている家庭もあるようです。

都合の悪い場合は日程調整をします。それでも不在の場合に、屋外の漏電の有無を測定し点検が終了する場合もあります。実際の対応は電気保安協会によって異なるものです。点検の連絡が届いたら問い合わせて確認してみましょう。

屋内にある分電盤を点検する必要がある

屋外の漏電の有無でも終わらせられるにもかかわらず、なぜ屋内の点検が必要なのでしょうか。家の中には「分電盤」という設備がかならずあります。これは家の中で電気を使用するために必要なもので、ブレーカーやヒューズが設置されている基盤のことをいいます。この分電盤が正常に動作していないと、異常時にブレーカーがうまく作動しません。火災が発生してしまう危険性もあるのです。

そうならないため4年に1度屋内にある分電盤が正常に動作しているか、プロの目による確認点検が必要になるのです。安全に暮らすために「屋外で終わりにできた」という話を耳にしても、しっかり屋内の点検をしましょう。

電気設備安全点検を億劫に感じる理由

電気設備安全について検索すると、さまざまな意見があります。「面倒くさい」「本当に必要なのか」「居留守を使ってもよいのか」といった声も、数多くあります。億劫に感じる理由は、主に以下のようなことが原因です。

• 日時が指定されている
• 平日のみしか対応してくれない
• 部屋に入ってほしくない

仕事をしていると平日は休みがとりにくく、日時を指定されていると余計に困る場合があります。また部屋が汚くて人をあげられる状態ではない人や、精神疾患やなんらかの理由で家に人を入れられないという人もいるでしょう。

どうしても都合が悪い場合や屋内の対応が困難な場合には、案内の手紙が届き次第連絡、相談をしてみましょう。実際に点検にかかる時間は、屋外と屋内あわせて10分程度です。

4年に一度電気設備安全点検が義務付けられている理由

電気設備安全点検は任意ではなく、電気事業法によって実施が義務付けられている点検です。漏電による火災など、大きな事故が起きることを未然に防ぐため、非常に大切な点検といえます。

漏電というのは、電気が本来の回路から漏れ流れてしまうことをいいます。漏電のなにが怖いのかというと、漏電している電気が新しい回路をつくり、感電してしまうことです。感電は大きなものになると障害が残ってしまい、最悪の場合は死亡してしまうケースもあります。

また、もうひとつの危険性は、漏電により発生する火災です。一番大きな漏電火災の例は1955年に新潟市で発生した、漏電が原因による火災です。1,000戸以上の住宅が焼け燃えてしまいました。漏電火災の威力がよく分かる、繰り返したくない火災事故です。

しかし、毎年1,000件以上の電気火災が発生しているのも現状です。令和3年度東京消防庁管内で3,935件の火災が発生、そのうち1,399件が電気火災というデータがあります。大きな被害を出すことがないように、まずは4年に1度の電気設備安全点検をしっかり受けることが大切です。

まとめ