電気設備安全点検とは？具体的な点検内容やよくある質問について解説

ご自宅のポストに「電気設備安全点検のお知らせ」が投函されており何だろう？と疑問に思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。「電気設備安全点検」は、電気を安全に使用するために必要な定期点検です。

この記事では電気設備安全点検について、具体的な点検内容や所要時間、立ち会いが必要かなどを詳しく解説していきます。事業用の電気設備に関する点検についても紹介しますのでぜひご覧ください。

電気設備安全点検とは？

電気設備安全点検とは、住宅や商店などで使用する一般用電気工作物にあたる電気設備が、安全に使用できるか点検し確認することです。電気事業法で、電気設備安全点検を行うことが電力会社に対し定められています。電気設備安全点検は、4年に1度行われ費用はかかりません。

一般用電気工作物とは

住宅や小規模な店舗などに設置される、受電設備や屋内配線などの電気設備のことです。600V以下の低い電圧で受電するものを指します。

電気設備安全点検の実施内容

電気設備安全点検は訪問によって点検が行われ、ほとんどの場合、事前に点検日のお知らせが届きます。点検当日に行われる点検は、下記のようなものです。

• 電気メーターや引き込み線など屋外設備の異常がないか点検
• 分電盤の中でブレーカーの破損などがないか点検

点検内容によっては停電させる場合もあります。点検後は調査結果のお知らせと電気を安全に使うためのポイントについて説明があります。

電気設備安全点検にかかる所要時間

電気設備安全点検の所要時間は10分から15分程度です。電気設備に不具合が疑われる場合、停電させて調査することもあり、その場合は長引く可能性があります。

電気設備安全点検の重要性

電気設備安全点検の目的は、事故などを未然に防ぎ、利用者が安全に電気を利用できるようにするためです。電気設備安全点検を受けることで、漏電による感電事故などを防げます。

電気設備安全点検の際には、電気を安心して使うための確認事項などを教えてくれることもあります。点検を受けるタイミングで、電気の使い方を確認しておくとよいでしょう。

電気設備安全点検についてよくある質問

「電気設備安全点検のお知らせ」が届いた方の中には、立ち会いが必要か、不具合が見つかった場合の対処法など疑問に思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここでは、電気設備安全点検についてよくある質問について解説します。

いつ行われる？

電気設備安全点検が行われるのは、4年に1度です。具体的な日程については、多くの場合訪問前に訪問のお知らせが届き、目安の訪問日時がわかるようになっています。

立ち会わないといけない？

在宅の場合、屋内の分電盤などをより詳しく点検してもらえるので、立ち会うのがおすすめです。もし不在の場合は、屋外にある電気設備について点検が行われます。訪問の前には、点検箇所を片付けておくと、スムーズに点検作業が行われるでしょう。

見つかった不具合にはどのように対処する？

電気設備安全点検を行うと、分電盤のねじが緩んだり、電気コードが破損していたりなど不具合が見つかることもあります。点検の担当者は点検のために訪問しているため、その場で改修することはできません。不具合が見つかった場合には、電気工事会社などに依頼して改修を依頼しましょう。

自家用電気工作物を使用している施設は保安点検が必要

オフィスビルやホテル、工場など自家用電気工作物を設置しているところも多いのではないでしょうか。自家用電気工作物を設置する場合、設置者や使用者は自主保安の責任があります。具体的には、保安規定の届け出や主任技術者を選任し安全確保のための措置をとらなければいけません。自家用電気工作物の点検や必要性について確認しておきましょう。

自家用電気工作物とは

自家用電気工作物とは、電気事業以外に使用する電気設備で、電力会社から600Vを超える電圧で受電するものを指します。受変電設備（キュービクル）なども自家用電気工作物のひとつです。

どのような点検が必要？

自家用電気工作物の点検には、月次点検・年次点検・臨時点検・事故出動などがあります。不具合が見つかった場合は、先延ばしにせず修繕計画に組み込み、早急に改修するようにしましょう。

自家用電気工作物の電気設備保安の必要性

自家用電気工作物の保守ができていないことで電気事故が起こると、電力会社の配電線を停電させるなどの波及事故が起こる場合もあります。キュービクルに雨水や風雪、小動物が入り込むことで波及事故につながります。自家用電気工作物についても、定期的な点検とメンテナンスが必要です。

まとめ