2024年07月22日

電気設備の工事と点検の種類は!月次点検はどう行われるのかを解説

電気設備の工事と点検の種類は!月次点検はどう行われるのかを解説

現代の社会では、電気は欠かせないものとなっています。東日本大震災後には、計画停電が実施されました。地震などの自然災害で停電など電気設備に故障が起きれば、しばらくの間、不便な生活を送ることになります。電気設備を守ることが大切です。

電気設備の点検は、任意ではなく義務です。電気事業法によって行われます。そこで、今回は、おもに電気設備の点検方法や工事の種類に焦点を当てて、ご紹介します。

電気設備点検の種類

電気設備点検には、3種類あります。月次点検、年次点検、臨時点検の3つです。それぞれ、点検の時期や方法が異なります。ここでは、点検の時期や方法などをご紹介します。

月次点検

基本的に1ヶ月に1度、電気設備の点検を行うことを月次点検といいます。基本的にと書いたのは、場合によっては隔月、3ヶ月に一度などの場合もあるためです。月次点検では設備を停電させずに電気を使用した状態のままで行います。無停電の点検は、点検中も電気が使えます。お客様にとって不便を感じることがない点検方法です。

年次点検

年次点検とは、1年に1回、電気設備の点検を行うことです。年次点検では設備の停電をさせてから行います。停電させる理由は、電気設備を何年もの間使用し続け、古くなり信頼できなくなってきた可能性があるためです。

臨時点検

臨時点検では、いつ、電気設備の点検を行うのかは決まっていません。電気設備になんらかの不安があるときなどに臨時に行います。台風や降雨、降雪などにより、電気設備に故障や事故などがでてきそうなときに行います。実際に電気事故が発生してからでは遅いので、そうならないようあらかじめ、点検します。

月次点検で調べること

電気設備の点検の種類は先にご紹介したとおり、3種類あります。今回は、月次点検に焦点を当てます。電気主任技術者を選んで行います。ここでは、どこを点検するのか、どのように点検するのかを見ていきます。

外観点検ですること

外観点検では人間の目や耳、鼻などの五感で点検が行われます。五感での点検項目は次のとおりです。

第1に、異音、異臭がないかを確かめます。電気に詳しい人でないと五感で点検するのは困難です。どのような音がしたら異常なのか、どのような臭いがしたら損傷しているのかなどが分からないためです。

第2に、損傷、変色している箇所がないか調べます。サビついている箇所はないか、劣化が激しい部分がないかなどを調べます。とくに、充電器の露出のあるなしを確かめることが重要な点検になります。変色している箇所がないかも点検します。電気設備の接続部分が緩んでいると過熱するおそれがあります。このときは、電線の異常がないかを目視だけでなく、放射温度計も使用して点検します。

第3に、接地線が接続されているかです。接地線とは地面に電気を流す線のことです。 感電を防ぐために使用されます。人がさわることがないように点検します。また、水気がある場所に線がないかなどの確認もします。

第4に、変色している箇所がないか確認します。電気設備が接続している部分では、色が変わっていることがあります。過熱による変色、電線のサイズがあっていないなどの原因が考えられます。人間の目で確認したり、ここでは放射計温度計で点検したりします。電気設備との接続部分が過熱してしまうのは、接続部分に緩みがあることが原因です。正しい温度結果が得られなったときには、緩んでいる部分を締めます。

第5に、電線の配置が適切かを調べます。高圧受電設備では電気を通さない線でもほかのものに触れると短絡、地絡するときがあります。短絡とはショート、 地絡とは、地面に大量の電気が流れることです。電線の配置や距離が適切かを調べます。電線が風などによって動くことがないように点検します。

また、木の枝が伸び、電線に当たりそうで危険だなと感じることがあるのではないでしょうか。電線と木の枝が当たることがないように、確認します。今まで見てきたように、外観点検ではおもに人間の五感の機能を駆使して点検します。

測定点検ですること

測定点検では、電流、電圧、温度、漏電していないかを調べます。電流と電圧の点検は、変圧器ごとに、電圧計やテスターを使用して測定し、異常がないか調べます。変圧器とは、電気を利用する目的によって必要な電圧に変える機器です。

電気設備工事の種類

電気設備の点検で異常があったときには、修理、工事が必要になるときがあります。電気設備の工事には、一般工事、土木工事、改修工事、受変電設備工事の4種類があります。ここでは、それぞれの工事について解説していきます。

一般用電気工事

一般の住宅や小さな店舗、事業所などのような場所の電気工事のことです。

改修工事

いわゆるリフォームでする電気工事です。コンセントを増やしたり場所を変えたりします。インターネットの配線をすることも改修工事のひとつです。電流のアンペアを増やしたり照明器具の工事をしたりすることもあります。

受変電設備工事

受変電設備とは、発電所からの電気を一般の家庭や事業所などで使えるように電圧を変える機械のことです。受変電設備工事では、正常に電気を家庭や事業所で使えるように変えられているか調べます。そのほかに、サビついている箇所がないか、発熱していないかも調べ、工事を行います。

まとめ

今回は、電気設備の点検の種類と、おもに月次点検について詳しくご紹介しました。電気設備の点検は、任意ではなく義務です。電気設備の所有者は、定期的に点検を依頼しなければなりません。

「株式会社東葉テクノ」では、様々な電気設備の工事を承っています。また、電気工事にかかわる資格をもったスペシャリストが担当しているので安心していただけます。ぜひ、お気軽にご相談ください。