2024年06月24日

受変電設備の点検は法律で決められている!点検について詳しく解説

受変電設備の点検は法律で決められている!点検について詳しく解説

工場やビルや病院に学校など、大量に電気を使用する施設には「受変電設備」があります。一般的に発電所で作られた高圧の電気は、電柱に設置される変圧器を通じます。そのうえ家庭で使用可能となる100Vの電圧に変換されます。

しかしビルや大きな工場などでは、変換器を通さずに高電圧のまま電気を受け入れて、自社の施設内の「受変電設備」で変換するのです。今回は、受変電設備とその点検についてわかりやすく解説します。

受変電設備とは

日本の発電所で作られた電気は27万5,000V~50万Vという、超高電圧のまま送電線に送り出されます。高圧で送電すると送電ロスが回避されるからです。

その後数回の変電を繰り返し、徐々に電圧を下げて6,600Vに変電されて、大規模なビルや中規模工場(需要家)へ配電されます。またこの6,600Vの電圧で街中の電線にも配電されるのです。

6,600Vになった電気は電柱のうえにある柱上変圧器(トランス)で100Vに変圧された後に、引き込み線から各家庭へと送られるのです。一方工場やビルなどの大口需要家はコスト面から、いったん高圧のまま受け入れ、自前の施設で100Vまたは200Vに変圧して各電気機器に送ります。この変圧設備一式が、受変電設備です。

ほとんどの受変電設備は変圧器や遮断器などの機器で構成され、キュービクルという箱状の筺体に収納されます。電気を6,600Vのまま受け入れると費用は安くなるものの、受変電設備を所有する事業所は、保安点検が電気事業法で規定されているのです。

受変電設備の構成について

高圧の電気を受け入れて変圧し、自組織内の各機器に配電する、受変電設備の構成について詳しく紹介します。受変電設備を構成するのは、変圧器・断路器・区分開閉器・負荷開閉器・遮断器・保護継電器、制御装置・計測機器・配線用遮断器などです。

それらすべてが需要家構内の電気室に設置される場合や、キュービクルといわれる金属製の箱の中に収納して設置されます。最近はキュービクルに収納されるケースが増えているようです。

受変電設備の点検

この章では近年受変電設備の主力となっている、キュービクル式の変電設備の点検について解説します。キュービクル式は、金属製の箱内に受電用の機器類が設置されています。中規模の電力消費が必要となる建物や工場などで、よく使用されているものです。屋内・屋外を問わず設置できる点も人気です。

また、キュービクル式の受変電設備は、工場にて組み立てられることで品質が安定しやすく、設置までの工期が短く全体的に低コストになります。さらに機器が金属製の箱の内にあるため感電リスクも低く、安全に点検できるのです。

受変電設備の交換

受変電設備の機器類の法定耐用年数は15年です。ただし受変電設備は定期的なメンテナンスを行うことで、耐用年数よりも長く使用できるようになります。また近年省エネ性が優れた製品も開発され、入れ替えることでランニングコストの削減も見込めます。

ただし、受変電設備の中で、計器用変圧器VTの耐用年数は25年です。計器用変圧器VTは、高電圧な電気を制御回路が使用しやすい電圧に降圧するための機器です。

受変電設備に必要な法定点検

受変電設備には法定点検が課せられます。受変電設備の安全利用のため受変電設備は、電気事業法問法律で法定点検が義務付けられています。法定点検は避けられないのです。

受変電設備の点検は月次点検・隔月点検、3ヶ月点検・年次点検が法令で義務付けられています。受変電設備を安全に使用し続けるためには、月次または隔月と3ヶ月点検、さらに年に一度の年次点検を実施することが絶対要件です。そのため、これらは法令点検として義務付けられているのです。

受変電設備の点検は電気主任技術者が行う

受変電設備(キュービクル)の点検は、電気主任技術者によって行うと義務付けられています。自社の電気主任技術者が行うか、外部委託承認制度を利用して有資格者による点検業者に依頼するかのどちらかです。

受変電設備の点検を正しく行うことで、広範囲に長時間停電を引き起こす、波及事故を防げる可能性が高まります。また定期点検を怠ると波及事故だけでなく、停電事故や感電事故に火災まで発生する危険性もあるのです。

受変電設備点検は業者選びが重要

受変動設備は、電気事業法により電気主任技術者による定期的な保安点検の実施が定められています。しかし実際には電気主任技術者の雇用が難しいケースも多く、外部委託承認制度で外注しているケースも多くみられます。そこで大切なのが、点検業者の選び方です。

スピーディーに対応可能か

受変電設備点検は計画的に実施できるものの、故障などの対応は一刻を争います。そのため委託業者は短時間で駆け付けられる距離にある、事業者がおすすめです。また、日頃から定期点検で受変動設備を点検している業者は、修理対応などの緊急対応もスムーズにできるのです。

点検業務に十分な経験があるか

受変動設備に対する知識と経験が豊富な業者ほど、適切な対応が短時間で実施されます。それだけ経験値が受変動設備の点検には重要になります。点検に長けている業者は短時間で作業を終わらせ、機械が停止する時間も短時間で済むのです。点検業者を選ぶときは、かならず施工実績を確認しましょう。

まとめ

受変動設備の点検を定期的に行うと、さまざまな事故を未然に防げます。また設備そのものの寿命をのばす効果も期待できるのです。このように受変電設備の点検は重要なだけに、業者選びはインターネットの情報も参考にして、よい業者を選びましょう。

「株式会社東葉テクノ」は千葉県千葉市中央区にある、電気設備工事と電気外構工事の会社です。受変動設備の点検実績も多く、受変動設備の点検も承ります。他にも一般電気工事・リノベーション工事、受変電設備工事・電気土木工事など、広範囲な工事を対応しています。

また公共施設や民間施設の建設や電気工事にも携わっており、受変電設備工事・電気設備工事、電気土木工事の施工をしております。電気工事に関するどのようなことでも、ぜひ弊社へご相談ください。