受変電設備工事とは？工事に必要な資格や施工業者の選び方をご紹介

工場やビルには受変電設備が設置されていることも多く、工事が必要になることもあります。電気系のトラブルは、仕事や生活に大きな支障を与えてしまいます。しかし、受変電設備がどんな工事であり、施工にはどのような資格が必要なのかご存じない方もいらっしゃるでしょう。

ここでは、受変電設備工事の概要や必要な資格、施工業者の選び方について詳しくご紹介します。

受変電設備工事とは？

受変電設備工事とは、受変電設備の修理・メンテナンスなどを含む工事のことです。受変電装置とは、高圧の電力を低圧に下げるための装置で、工場やビル、商業施設などに設置されています。具体的な受変電設備工事の内容は、次の3つがあげられます。

変圧器や絶縁油の交換

変圧器や絶縁油の交換は、受変電設備工事で行われる内容のひとつです。これらのパーツは、変圧を行う上で重要な部位であり、定期的にメンテナンスすることが必要です。また、エネルギー効率を上げるために、新しい変圧器に交換するなども行われます。

分電盤の交換やアースの改修

受変電設備工事では、電気事故を防ぐための施工も行われます。分電盤を交換するほか、アースを回収したり、遮断機を交換したりなどです。これらの部位が適切に作動していないと、トラブルが生じた時に大きな被害を受ける可能性があります。そのため、定期的なメンテナンスや部品の交換が必要です。

エネルギーロスや発熱対策

受変電設備工事では、エネルギーロスや発熱対策も行われます。サビ対策をしたり、熱対策をしたり、小動物の侵入防止対策をしたりなどです。そのほかにも、変電の過程で生成される高周波のエネルギーロス対策なども行われます。

受変電設備工事に必要な資格

受変電設備工事を行うには、第一種電気工事士の資格が必要です。第一種電気工事士の資格は、次のような資格です。

第一種電気工事士の資格とは？

第一種電気工事士は国家資格で、取得すると大規模な現場での電気工事に対応できます。受変電設備工事のほか、大型施設の配線管理、大型機材の制御回線の管理など、さまざまな業務に対応できます。

難易度はそれほど高くない

第一種電気工事士の資格は、それほど難易度の高い資格ではありません。電気系の国家資格においては、第一種電気工事士よりも、電気主任技術者の方が難易度は高くなります。第一種電気工事士の合格率が50％～60％であるのに対し、電気主任技術者の合格率は10％以下です。

技能試験よりも学科試験の難易度が高い

第一種電気工事士の試験は、学科試験と技能試験があります。学科試験は、出題範囲を網羅して暗記・勉強しなければなりません。技能試験は、予め候補問題が公表されます。そのため、試験に向けて練習もしやすく、学科試験よりも合格率が高い傾向です。

受変電設備工事業者の選び方

受変電設備工事を依頼する業者は、次のポイントに留意して選びましょう。

電気工事専門の有資格者が在籍

受変電設備工事業者を選ぶ時は、電気工事士の資格を取得するスタッフが在籍することを確認する必要があります。また、電気工事業登録を行っているかもチェックしましょう。また、資格を取得しているだけでなく、実績が多いことも大切です。ホームページを閲覧し、どのような施工実績があるのか見るとよいでしょう。

現地調査を行う

契約する前に、きちんと現地調査をする業者であるかもチェックする必要があります。受変電設備工事において、現地調査を行うのが一般的ではあるものの、現地調査はせずに契約に進む業者もあります。

現地調査を行わないと、適切な見積もりを出せません。工事をはじめてから、追加料金を請求されるリスクがあります。トラブルを避けるためにも、現地調査を行う業者に依頼しましょう。

保証やアフターサービスの有無を確認

受変電設備工事に関わらず、電気系の工事は定期的なメンテナンスが必要です。そのため、保証やアフターサービスの充実している業者を選ぶのがベターです。アフターサービスのない業者は、工事後すぐにトラブルが起きた場合でも、工事費用を支払わねばなりません。アフターサービスのある業者なら、一定期間は無料で修理・メンテナンスしてくれるので安心です。

まとめ