2024年04月01日

社会基盤を維持する電気土木工事とは?必要な資格も含めて解説

「電気土木工事」と聞いて、詳しく説明できる方は工事関係者の方でしょう。「電気工事」も「土木工事」も、日常生活に欠かせないインフラ工事です。その両方が合わさった工事となります。電気土木工事は、生活の基盤になる発電設備や変電設備に送電設備もあり、日常生活を維持するうえでも重要です。

今回は重要な工事ながら馴染みが薄い面もある、電気土木工事について実施する際にて必要となる資格も含めて解説します。

電気土木工事とは

電気土木工事は、文字通り土木工事の側面も含む電気工事です。多様化する現代社会では土木工事だけ・電気工事だけ、ガス工事だけ・下水工事だけなど、一種類の工事に特化して施工できないケースが増えています。

また大規模な工場建設やプラント開発などでは、大がかりな発電設備や送電設備を構築する電気土木工事も増えています。ますます高度に進化していく現代社会で、地下埋設工事なども踏まえましょう。また効率よく事故がないよう、快適な現代生活を維持するために電気土木工事は、必要となる重要な工事です。

地下インフラの進化

多様な要望や進化するインフラなど急速に発展する都市において、いっそう快適な生活の維持や自然災害対策、空間の有効活用から都市景観の保全などに注意しなければなりません。そういった多くの問題を解決するために、インフラを地下に集約する傾向にあるのです。

またインフラを地下に移すことで、リスク軽減の効果も期待できます。このように地中に送電線・配電線などを埋設するため、土木工事は必要になるのです。

電線は空中から地中へ

建物の高層化など、とくに都市において空間利用が重要になっています。また道路を幅広く有効に使うため、電柱撤去の無電柱化工事も進んでいます。そのような背景から送電線の地下化が進行中です。

現在でも地下には水道管・ガス管・通信線など、さまざまなインフラ設備が埋設されている地域もあります。それらの設備と干渉することなく、安全で効率的な工事が実施されるためにも、電気土木工事がはたす役割は重要です。

電気土木工事に必要な資格は?

電気土木工事を実施するうえで、取得しておくと役に立つ資格があります。電気土木工事は、電気工事と土木工事があります。それぞれの資格や、両方に関連する資格が多くあるのです。そのような資格のなかから、とくに電気土木工事を担当する方におすすめの4つの資格について解説します。

監理技術者

「監理技術者」は工事現場の技術水準を確保するために、当該工事現場に専任で配置され、施工の技術上の管理をつかさどる技術者です。

建設業法の規定によると、特定建設業者が元請けとなり外注総額が4,500万円以上となる工事を発注者から直接請け負う場合、特定建設業者は監理技術者を現場に配置しなければならないのです。

土木施工管理技士

「土木施工管理技士」は国家資格の「施工管理技士」のひとつで、現場を指揮するために必要で、土木工事の管理を行う仕事です。施工管理の業務内容はたいへん幅広くなっています。施工計画の作成から工程管理・品質管理、予算管理および原価管理に安全管理まで行うのです。

土木施工管理技士は1級と2級があります。専任技術者として選任されるのは1級取得者のみです。電気土木工事の現場でキャリアアップを目指すなら、1級土木施工管理技士を取得しましょう。

電気工事施工管理技士

電気工事施工管理技士は、建造物を建設するときや増築で必要となる電気工事に関して活躍します。施工計画作成・現場の工程管理、品質管理・原価管理や安全管理など、電気工事全般の監理を行える国家資格です。

電気工事施工管理技術検定にも1級と2級があり、第一次検定と第二次検定もあります。第一次検定に合格した者は「電気工事施工管理技士補」となり、第二次検定に合格した者は「電気工事施工管理技士」と名乗れるのです。

建設機械施工技士

「建設機械施工技士」は「施工管理技士」とよばれる、国家資格のうちのひとつです。土木工事・舗装工事などで重機などの建設機械を使用する際に、施工計画の作成・施工管理・工程管理・品質管理・安全管理などの、管理業務を行うのに必要になります。

この資格は建設業法で定められた、専任技術者(建設業許可)主任技術者、監理技術者(現場常駐)としての資格も付与されるのです。

建設機械施工管理技士は、1級と2級にわかれています。どちらも建設機械を用いる現場では欠かせない重要な資格です。取得することで電気土木工事の現場だけでなく、キャリアアップが望めるでしょう。

電気土木工事の今後

電気土木工事は、とくに都市における送電線などの地下への移設工事があります。その重要性は高く、今後も高いニーズが想定されます。将来性が高く長く安定して働ける業界と見込まれているのです。

ただし電気土木工事は、対応するシーンがさまざまあります。使用する設備や工法も年々進化するため学ぶべきことは多く、継続して勉強する姿勢も大切です。

AIが取って代わりにくい

現代は空前のAI時代で、AIの進化で今後なくなる仕事があるといわれています。電気工事業界と土木工事業界に関しても、AI時代が到来することで一部の仕事が変化していく可能性は、否定できません。ただし電気土木工事の現場では、安全面の配慮が欠かせず、AIがすべて取って代わる状況は考えにくいのです。

とくに実際の現場ではすべてが計画通りに進まないことが多く、さまざまなトラブルやリスクの発生する恐れもあります。そういったなか大きなパワーが求められる一部の仕事は、AI化が進む可能性もあります。しかし電気土木工事すべてから、マンパワーがなくなることは考えにくいでしょう。

まとめ

ますます進化する現代社会のインフラ工事のなかで、重要な役割を占める電気土木工事についてご紹介しました。持っておくと有利になる資格や、電気土木工事の将来性についても解説しました。高度に進化し、利便性が向上する現代社会のベースを支える電気土木工事は、人間にとってなくてはならない重要な工事です。

「株式会社東葉テクノ」は千葉県千葉市中央区にある、電気設備工事と電気外構工事の会社です。一般電気工事・リノベーション工事、受変電設備工事・電気土木工事など、広範囲な工事を承ります。電気土木工事も対応いたします。

また公共施設や民間施設の建設や電気工事に携わり、受変電設備工事・電気設備工事、電気土木工事をしているのも特徴です。電気工事に関するどのようなことでも、弊社へご相談ください。